どんな職業か
福祉等に関する専門知識を活かし、社会生活に困難や支障のある人々の相談に乗ったり、社会的支援を行う。ソーシャルワーカーと呼ばれることが多い。ここでは以下、ソーシャルワーカーという。 職務内容としては、高齢者、障がい者、ひとり親、生活困窮者等を対象に相談・支援業務及び関係機関との連絡・調整を行う。「社会福祉士」、「精神保健福祉士」の資格を取得しソーシャルワーカーとして就業していることが多い。ソーシャルワーカーの具体的な業務内容は就労先によって異なる。例えば、病院なら「医療ソーシャルワーカー」や「医療相談員」、高齢者施設なら「生活相談員」などとして活動している。 ソーシャルワーカーには、相談者の話をじっくりと聞いて、ニーズを聞き出し、適切な行政サービス等を紹介したり、相談者が自立した生活を送れるように支援する。地域の福祉ニーズを把握して、不足するサービスの充実を提案したり、サービス提供者のネットワークを構築するなど、その仕事内容は多岐にわたる。 地域包括支援センターに勤務するソーシャルワーカー(社会福祉士)を例に、1日の仕事の流れをみると、出勤後、その日の面談予定を確認し、朝会で情報を共有してから、施設入所希望者とその家族の相談に応じたり、ケアマネージャーとの連絡を行う。必要に応じて相談者宅を訪問し、本人や家族と面談する。その後病院を訪問し、入院患者と面談するなど外回りをこなすこともある。センターに戻り、その日の相談の記録を作成したり、翌日の準備を行う。急な案件が入り残業をすることもある。 最近は司法関係の案件も増えており、検察や弁護士と連携して受刑者や刑期満了者への生活・自立支援などを行う場合がある。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 文書作成ソフト(Word、一太郎等)、パソコン
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 傾聴力 | 5.5 | 37 / 498 | 上位7% |
| 対人援助サービス | 4.8 | 15 / 498 | 上位3% |
| 他者の反応の理解 | 4.8 | 28 / 498 | 上位6% |
| 他者との調整 | 4.5 | 47 / 498 | 上位9% |
| 説得 | 4.4 | 53 / 498 | 上位11% |
| 複雑な問題解決 | 4.3 | 45 / 498 | 上位9% |
| 指導 | 4.2 | 91 / 498 | 上位18% |
| 交渉 | 4.2 | 52 / 498 | 上位10% |
| 継続的観察と評価 | 4.2 | 64 / 498 | 上位13% |
| 読解力 | 4.1 | 186 / 498 | 上位37% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 心理学 | 3.3 | 9 / 508 | 上位2% |
| セラピーとカウンセリング | 3.2 | 19 / 508 | 上位4% |
| 医学・歯学 | 2.9 | 41 / 508 | 上位8% |
| 社会学 | 2.9 | 8 / 508 | 上位2% |
| 顧客サービス・対人サービス | 2.8 | 92 / 508 | 上位18% |
| 事務処理 | 2.6 | 91 / 508 | 上位18% |
| 教育訓練 | 2.2 | 49 / 508 | 上位10% |
| コミュニケーションとメディア | 2.2 | 59 / 508 | 上位12% |
| 日本語の語彙・文法 | 2.0 | 126 / 508 | 上位25% |
| 公衆安全・危機管理 | 1.9 | 52 / 508 | 上位10% |
アビリティ
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 発話表現 | 3.5 | 57 / 426 | 上位13% |
| トラブルの察知 | 3.5 | 139 / 426 | 上位33% |
| 記述理解 | 3.4 | 75 / 426 | 上位18% |
| 発話理解 | 3.3 | 83 / 426 | 上位19% |
| 記述表現 | 3.3 | 100 / 426 | 上位23% |
| 演繹的推論 | 3.1 | 99 / 426 | 上位23% |
| アイデアや代案を数多く生み出す力 | 3 | 127 / 426 | 上位30% |
| 帰納的推論 | 3.0 | 141 / 426 | 上位33% |
| 独創性 | 2.8 | 146 / 426 | 上位34% |
| 法則に基づいた情報の並べ替え | 2.8 | 140 / 426 | 上位33% |
仕事内容
- 社会生活に困難や支障のある人々の相談に乗ったり、社会的支援を行う。
- 支援対象者との面談予定を確認する。
- 支援対象者やその家族の相談を受ける。
- 相談者宅を訪問して、本人および家族と面談する。
- 病院を訪問し、病棟で支援対象者と面談する。
- 1日の相談記録のまとめ、翌日の準備などをする。
- 利用者が自立した生活を送るための援助計画を立てる。
- 援助計画を実行し、定期的な評価、見直しをおこなう。
- 関係機関と連絡調整を行う。
- 行政や民間団体と交流して関係を築く。
- 自治体と連携して、地域での支援活動を実施する。
- 公的な支援を利用者や家族に情報提供する。
- 必要な公的手続きの代行を行う。
- 相談者の就労を支援する。
- 法律や制度を理解する。
- 特殊詐欺や防災について、啓蒙活動を行う。
- 職能団体における活動を行う。
- 高齢者への虐待事案に対応する。
なるには
ソーシャルワーカーになるには、国家資格である「社会福祉士」か「精神保健福祉士」の資格を取得することが一般的である。公務員として都道府県や市町村の福祉事務所で働くためには、任用資格である「社会福祉主事資格」を取得しなければならない。 それぞれの職場に入職後はOJTで経験を積みながら仕事をしていくことになる。研鑽を求められる職業であり、社会福祉士の場合、日本社会福祉会の生涯研修センターでの「生涯研修制度」を利用している人も多い。社会福祉士のスキルアップを支援し、キャリアアップにつなげる仕組みとして、認定社会福祉士認証・認定機構では、実務経験5年以上の「社会福祉士の実践力」を認証する「認定社会福祉士」制度がある。 ソーシャルワーカーの仕事は相談業務が中心となるだけに、人とのコミュニケーション能力が高いことが求められる。利用者やその家族はもとより、医療機関や行政などとの折衝・連携も欠かせない職業であるので、コーディネート能力も重要である。支援を必要としている利用者と向きあう仕事なので、使命感や正義感、思いやりも大切である。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 大卒 | 0.6 |
| 専門学校卒 | 0.3 |
| 高卒 | 0.1 |
| わからない | 0.1 |
| 短大卒 | 0.1 |
| 高卒未満 | 0.0 |
関連する資格
- 社会福祉士
- 精神保健福祉士
- 認定社会福祉士
- 社会福祉主事資格
- 社会福祉主事任用資格
給料
賃金構造基本統計調査では「その他の社会福祉専門職業従事者」として集計されています(2023年・全国)。この区分には5の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 289.3千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 786千円 |
| 平均年齢 | 45.2歳 |
| 平均勤続年数 | 10年 |
| 労働者数 | 25,069人 |
男女で見た給与
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤253.9千円
- ≤271.7千円
- ≤286.6千円
- ≤314.4千円
- ≤362.7千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「専門的・技術的職業従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率1.4%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人179千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比20.1%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比18.3%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
専門的・技術的職業従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 専門的・技術的職業80%
- サービス職業6%
- 管理的職業3.2%
- 事務3.2%
- 販売3%
- 生産工程2.4%
- その他2.1%
この分類に入った人のうち、20%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
勤務先は全国に分布している。高齢者福祉施設が多く、児童福祉施設、障害者施設、地方自治体の福祉事務所、保健所、医療機関、福祉サービスを行う民間企業など幅広い分野で活動している。就業している年代は幅広く女性が多い。 勤務は、相談業務が中心なので、日勤となり、原則として夜勤はなく土日は休みとなる。ただし、急な相談依頼があったりすると時間外に勤務する場合がある。また、就労先によっては24時間対応を行っているところもあり、その場合はシフト制の勤務となり、土日が休日となるとは限らない。 社会的に必要性が高まっている職業であり、幅広い世代に入職を促していく施策が推進されている。
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- 医療ソーシャルワーカー近さ 0.854
- 児童相談所相談員近さ 0.848
- 家庭裁判所調査官近さ 0.827
- 老人福祉施設生活相談員近さ 0.804
- 施設管理者(介護施設)近さ 0.804
- 介護支援専門員/ケアマネジャー近さ 0.791
- 法務技官(心理)(矯正心理専門職)近さ 0.785
- 福祉事務所ケースワーカー近さ 0.784
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)