どんな職業か
介護保険制度とともにスタートした職業で、ケアマネジャーともいう。介護を必要とする人に対して個々のニーズに応じた介護サービスを提供するために、アセスメント(課題分析)を行い、どのような介護サービスが必要であるかを判断し、ケアプラン(介護サービス計画書)を作成する。市町村から「要介護認定調査」を委託された場合、その調査を行い、結果を報告する。 介護保険の利用者が在宅の場合には、利用者に面接して食事、入浴、排泄など日常生活の状況を把握し、在宅で暮らすための利用者毎の目標を立てる。サービスの種類や使用頻度を選択したり、組み合わせたりして、ケアプランを作成する。このプランに基づいて、ホームヘルプやデイサービスなどのサービス事業者に、サービスの実施を依頼する。サービス開始後、定期的に家庭訪問して利用者の状況を把握し(モニタリング)、サービスが思うように成果を上げていない場合、また、利用者の状態が変化した時はプランの修正を行う。プランに基づくサービスの実績を保険者(市町村)に報告する。また、要介護認定の更新時に、ケアプランを変更する場合、「サービス担当者会議」を開催し、ケアプランの内容(利用サービス内容や利用頻度)を協議する。 利用者が、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護療養型医療施設などに入所している場合は、ケアプランの内容がやや異なる。ケアプランを作成する点では同様であるが、利用するサービス事業者を選択するのではなく、入所施設内のサービスをいかに利用するか、という観点でプランを作成する。
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 傾聴力 | 4.9 | 117 / 498 | 上位23% |
| 対人援助サービス | 4.7 | 20 / 498 | 上位4% |
| 説明力 | 4.3 | 175 / 498 | 上位35% |
| 他者との調整 | 4.2 | 108 / 498 | 上位22% |
| 複雑な問題解決 | 4.1 | 66 / 498 | 上位13% |
| 文章力 | 4.1 | 168 / 498 | 上位34% |
| 読解力 | 4.1 | 204 / 498 | 上位41% |
| 説得 | 4.1 | 101 / 498 | 上位20% |
| 他者の反応の理解 | 4.0 | 117 / 498 | 上位23% |
| 継続的観察と評価 | 3.9 | 103 / 498 | 上位21% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 医学・歯学 | 3.1 | 38 / 508 | 上位7% |
| セラピーとカウンセリング | 3.0 | 25 / 508 | 上位5% |
| 顧客サービス・対人サービス | 2.8 | 91 / 508 | 上位18% |
| 心理学 | 2.7 | 30 / 508 | 上位6% |
| 事務処理 | 2.6 | 87 / 508 | 上位17% |
| コミュニケーションとメディア | 1.9 | 96 / 508 | 上位19% |
| 教育訓練 | 1.8 | 91 / 508 | 上位18% |
| 社会学 | 1.8 | 66 / 508 | 上位13% |
| 日本語の語彙・文法 | 1.6 | 232 / 508 | 上位46% |
| 人事労務管理 | 1.3 | 171 / 508 | 上位34% |
アビリティ
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| トラブルの察知 | 3.7 | 63 / 426 | 上位15% |
| 記述表現 | 3.6 | 39 / 426 | 上位9% |
| 発話理解 | 3.5 | 36 / 426 | 上位8% |
| 発話表現 | 3.5 | 47 / 426 | 上位11% |
| 記述理解 | 3.5 | 56 / 426 | 上位13% |
| 演繹的推論 | 3.3 | 49 / 426 | 上位12% |
| アイデアや代案を数多く生み出す力 | 3.2 | 74 / 426 | 上位17% |
| 帰納的推論 | 3.2 | 66 / 426 | 上位15% |
| 記憶力 | 3.1 | 53 / 426 | 上位12% |
| 独創性 | 2.9 | 120 / 426 | 上位28% |
仕事内容
- 介護を必要とする人にニーズに応じた介護サービスを提供するために、現状の調査やサービスの計画を行う。
- 高齢者やその家族からの相談を受けて、生活や健康上の問題と支援が必要な点を把握する。
- 市町村より要介護認定調査を委託され、高齢者の現状を基準に従って項目別に確認し、記録する。
- 利用者からの相談と面接調査に基づきケアプランを作成する。
- 支援対象者やその家族に地域の社会資源を紹介し、サービスが受けられるよう援助する。
- 地域社会における医療と福祉サービスについて情報収集し、利用者に提供する。
- 高齢者やその家族からの相談を受け、サービスの手配や関係機関への連絡をする。
- 定期的に利用者宅を訪問し、サービスの実施状況や効果、満足度を把握し、必要に応じてサービスの変更や追加をする。また、その記録を残す。
- サービス担当者会議を開催し、各事業所より意見を求め、ケアプランに反映させる。
- 利用者や家族からの相談や苦情に対応する。
- 認知症の初期集中支援を行う。
- 入退院の支援や調整をする。
- 病院への送迎や、通院への付き添いをする。
- 介護保険サービスの給付管理をする。
- 地域社会における課題を抽出し、行政に伝える。
- 医師会などと連携して、介護支援専門員としての知識やスキルを向上させる。
なるには
介護支援専門員実務研修受講試験に合格し、実務研修を受け、各都道府県の介護支援専門員名簿に登録することで資格が取得できる。受講試験を受けるには、福祉、保健、医療に関する指定された法定資格を持ち、対人援助業務の経験が5年以上かつ従事した日数が900日以上であること、あるいは特定の福祉施設、介護施設、障害者支援での相談援助業務の経験が5年以上かつ従事した日数が900日以上であることなど、一定の資格や実務経験が必要である。資格登録後は、介護保険事業所として指定を受けた居宅介護支援事業所(ケアプラン作成機関)、あるいは介護保険施設に就職し業務を行う。 ケアマネジャーになるのは、介護福祉士や社会福祉士など介護や相談援助の仕事を経験してきた人や看護師が多い。 福祉や医療に関する幅広い知識、介護保険をはじめとする福祉・医療関連の様々な制度や施策への理解が必要である。また、介護者を側面的にサポートする対人援助の専門家として、介護を必要とする高齢者や家族など、ケアサービスを受ける立場に立って考える姿勢はもとより、サービス利用者のプライバシーへの配慮、守秘義務や高いレベルの倫理観などが求められる。 ケアマネジャーの資格は更新制となっており、5年ごとに更新に必要な研修を受け、申請手続を行う必要がある。 ケアマネジャーの上級職として主任ケアマネジャー(主任介護支援専門員)制度も導入されている。主任ケアマネジャーはケアマネジャーを統括し、指導・育成を行うほか、経験が必要なケースを担当する。主任ケアマネジャーになるには、ケアマネジャーとして5年以上の経験があり、主任介護支援専門員研修を受講する必要がある。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 専門学校卒 | 0.4 |
| 高卒 | 0.4 |
| 大卒 | 0.3 |
| 短大卒 | 0.2 |
| わからない | 0.1 |
| 修士課程卒(修士と同等の専門職学位を含む) | 0.0 |
関連する資格
- 介護支援専門員(ケアマネジャー)
- 主任介護支援専門員(主任ケアマネジャー)
- 看護師
- 介護福祉士
給料
賃金構造基本統計調査では「介護支援専門員(ケアマネージャー)」として集計されています(2023年・全国)。この区分には3の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 297.1千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 651千円 |
| 平均年齢 | 52.3歳 |
| 平均勤続年数 | 10.7年 |
| 労働者数 | 9,637人 |
男女で見た給与
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤260.5千円
- ≤281.3千円
- ≤295.8千円
- ≤309千円
- ≤339.7千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「専門的・技術的職業従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率1.4%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人179千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比20.1%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比18.3%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
専門的・技術的職業従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 専門的・技術的職業80%
- サービス職業6%
- 管理的職業3.2%
- 事務3.2%
- 販売3%
- 生産工程2.4%
- その他2.1%
この分類に入った人のうち、20%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
勤務時間は、他の福祉、医療、保健の職種と異なり、夜勤、宿直を担当することは余りなく、平日の日勤が基本であるが、シフト制を導入している事業所もある。利用者や家族の予定に合わせて相談や訪問等を行う場合があるため、必要に応じて夜間や休日の勤務が生じることもある。また、利用者のサービスを調整する立場として、勤務時間以外でも対応ができる態勢にしている事業所が多い。 賃金面ではケアマネジャーとしての経験年数と、持っている他の資格が評価される。 居宅介護支援事業所(ケアプラン作成機関)には、社会福祉法人、医療法人だけでなく、営利法人、財団法人、農協、生協、開業医、薬局など様々な経営体がある。
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- 老人福祉施設生活相談員近さ 0.868
- 医療ソーシャルワーカー近さ 0.832
- 福祉ソーシャルワーカー近さ 0.791
- 保健師近さ 0.781
- 言語聴覚士近さ 0.763
- カウンセラー(医療福祉分野)近さ 0.760
- 養護教諭近さ 0.738
- 福祉事務所ケースワーカー近さ 0.727
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)