どんな職業か
保健医療機関等において患者や家族の相談にのり、社会福祉の立場から経済的・心理的・社会的問題の解決、調整、社会復帰を支援する。 病気やケガで治療が必要になった時、収入や治療費がない、職場復帰できない、病気に対する不安があるなど、患者やその家族だけでは解決できない問題が起こる場合がある。このような時、患者が安心して適切な治療を受け、社会復帰ができるように支援する。 患者・家族への直接的な個別援助では、面接を重視し、患者・家族との信頼関係を基盤としつつ、患者・家族の意志を適切に反映して継続的なアセスメントを行っていく。その際、他の保健医療スタッフ等からの情報を加え、整理・分析して課題を明らかにし、課題の優先順位に応じて、援助の実施方法を選定し、計画を立て、患者・家族の課題が解決するよう支援していく。相談室や病棟で面談したり、関係機関や家族と連絡をとったり、申請書の作成やソーシャルワークの記録を行う。また、患者の生活実態を調べるための家庭訪問や、患者と同行あるいは代行して関係機関を訪問することもある。 他の保健医療スタッフ及び地域の関係機関との連携も重要で、それを通じて有効な支援を行うとともに、患者会の育成やグループ活動の支援なども行っていく。介護支援専門員との連携や地域の福祉サービスの利用援助、成年後見人の選定などに関して行政担当者と連携していく仕事が増加している。社会資源の有効活用や地域との調整機能を発揮することが重要である。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 文書作成ソフト(Word、一太郎等)、パソコン
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 傾聴力 | 5.7 | 19 / 498 | 上位4% |
| 他者の反応の理解 | 5.1 | 16 / 498 | 上位3% |
| 対人援助サービス | 5 | 10 / 498 | 上位2% |
| 他者との調整 | 4.8 | 21 / 498 | 上位4% |
| 説明力 | 4.7 | 101 / 498 | 上位20% |
| 複雑な問題解決 | 4.6 | 21 / 498 | 上位4% |
| 交渉 | 4.3 | 45 / 498 | 上位9% |
| 文章力 | 4.2 | 138 / 498 | 上位28% |
| 読解力 | 4.2 | 173 / 498 | 上位35% |
| 説得 | 4.2 | 70 / 498 | 上位14% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 医学・歯学 | 3.5 | 31 / 508 | 上位6% |
| セラピーとカウンセリング | 3.3 | 17 / 508 | 上位3% |
| 心理学 | 3.2 | 14 / 508 | 上位3% |
| 社会学 | 2.8 | 11 / 508 | 上位2% |
| 顧客サービス・対人サービス | 2.7 | 126 / 508 | 上位25% |
| 事務処理 | 2.5 | 114 / 508 | 上位22% |
| 教育訓練 | 2.0 | 77 / 508 | 上位15% |
| 日本語の語彙・文法 | 1.8 | 168 / 508 | 上位33% |
| コミュニケーションとメディア | 1.8 | 128 / 508 | 上位25% |
| 法律学、政治学 | 1.8 | 84 / 508 | 上位17% |
アビリティ
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 発話表現 | 3.4 | 97 / 426 | 上位23% |
| 記述表現 | 3.4 | 79 / 426 | 上位19% |
| 発話理解 | 3.4 | 77 / 426 | 上位18% |
| トラブルの察知 | 3.3 | 204 / 426 | 上位48% |
| 記述理解 | 3.3 | 90 / 426 | 上位21% |
| 演繹的推論 | 3.1 | 123 / 426 | 上位29% |
| 帰納的推論 | 3.0 | 117 / 426 | 上位27% |
| アイデアや代案を数多く生み出す力 | 3.0 | 136 / 426 | 上位32% |
| マルチタスク | 3.0 | 118 / 426 | 上位28% |
| 記憶力 | 2.9 | 125 / 426 | 上位29% |
仕事内容
- 患者や家族の相談にのり、患者が安心して適切な治療を受け、社会復帰ができるように、社会福祉の立場から支援する。
- 患者や家族からの相談を受け、医療や生活に関する問題点を把握する。
- 治療や介護、リハビリについて、患者本人の意思を確認する。
- 患者の身元を保証する。
- 治療・介護計画に基づき、患者に生活面や医療費に関する助言をする。
- 患者や家族に地域の公的窓口や医療・福祉機関を紹介し、必要なサービスを受けられるよう助言する。
- 地域社会における健康・医療サービスに関する情報を収集・提供する。
- 医療費の補助や福祉機器の貸し出しなどの支援制度について患者に説明し、手続きを補助する。
- 相談者の状況の変化に合わせて必要な情報を収集し、提供する。
- 患者を担当する医療スタッフと連絡を取り、相互のコミュニケーションを促進する。
- 患者の治療・介護・リハビリに関する計画を把握し、患者の疑問や苦情を関係者に伝達する。
- 家族からの相談を受け、家族の不安軽減や経済的問題への対応を支援する。
- 退院時に患者を見送る。
- 他の医療機関や福祉機関、事業所と連携する。
- 在宅医療を推進する。
- 在宅療養のためのサービス利用の援助をする。
- 入退院や転院を調整し、病床を効率よく稼働させる。
- カンファレンスや退院支援委員会に参加する。
- 患者の主治医を調整する。
- 患者や家族との面接内容・助言・紹介した機関などを記録し、報告書を作成する。
- 学習会や研修を企画・実施する。
なるには
医療ソーシャルワーカーになるには、「社会福祉士」か「精神保健福祉士」の資格を取得することが一般的である。資格を取得するには、大学、大学院、短大、専門学校等で医療福祉や社会福祉を学び、所定の科目を修めた上で、国家試験に合格する必要がある。また、国や自治体の相談部門に勤めるには、公務員試験に合格することが必要である。 就職後も、職能団体が開催する研修会などに参加して技術や知識を高めていく努力が求められる。 医療ソーシャルワーカーの援助が必要とされるケースには、制度と制度の狭間にあったり、心理的・社会的・経済的な問題が複雑にからみ合ったりしていることも多い。このため、正しく状況をつかみ問題を適切に判断する力と、行政の通知や通達文も読みこなすなど社会保障制度の理解が必要とされる。また、困難を抱える人の立場を理解する熱意や思いやりが求められる。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 大卒 | 0.9 |
| 専門学校卒 | 0.1 |
| 修士課程卒(修士と同等の専門職学位を含む) | 0.1 |
| 高卒 | 0.0 |
| わからない | 0.0 |
| 高専卒 | 0.0 |
関連する資格
- 社会福祉士
- 精神保健福祉士
給料
賃金構造基本統計調査では「介護職員(医療・福祉施設等)」として集計されています(2023年・全国)。この区分には2の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 263.6千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 550.6千円 |
| 平均年齢 | 44.4歳 |
| 平均勤続年数 | 8.2年 |
| 労働者数 | 124,450人 |
男女で見た給与
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤236.5千円
- ≤246千円
- ≤258.8千円
- ≤274千円
- ≤291.8千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「専門的・技術的職業従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率1.4%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人179千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比20.1%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比18.3%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
専門的・技術的職業従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 専門的・技術的職業80%
- サービス職業6%
- 管理的職業3.2%
- 事務3.2%
- 販売3%
- 生産工程2.4%
- その他2.1%
この分類に入った人のうち、20%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
勤務先は、病院、保健所、社会復帰施設等であり、職場は全国に広がっている。 相談業務が中心なので、日勤となり、原則として夜勤はないことが多いが、夜間や休日に行われる患者の会などのグループワークに対応する場合もある。休日は週休2日のシフト制が多い。 厚生労働省から医療ソーシャルワーカー業務指針が通知されており、社会福祉学を基にした専門性を発揮し、社会福祉の立場から患者の抱える経済的、心理的、社会的問題の解決・調整を援助し、社会復帰の促進を図る職種であることが明確化されている。社会が大きく変化する中で、治療との両立や社会復帰等を支援する医療ソーシャルワーカーの仕事はますます重要になってきている。
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- 児童相談所相談員近さ 0.866
- 福祉ソーシャルワーカー近さ 0.854
- 家庭裁判所調査官近さ 0.848
- 福祉事務所ケースワーカー近さ 0.841
- 法務技官(心理)(矯正心理専門職)近さ 0.837
- 介護支援専門員/ケアマネジャー近さ 0.832
- 老人福祉施設生活相談員近さ 0.809
- スクールカウンセラー近さ 0.806
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)